暑い日が続き、ビールの美味しい季節になりました。
税理士試験の選択科目の一つに酒税法があります。実務では、造り酒屋がお客様にならない限り、使う機会がほとんどないため、受験生からの人気はありません。お酒が大好きな私は、迷う事なく酒税を選択しました。残念ながら今まで実務で役に立ったことはありませんが、今回、いかに税負担を少なくし酔っ払えるかを考えてみました。
酒税は、お酒の種類に応じ異なる税率が定められています。
最近では、ビールや発泡酒の他に、第三のビールが登場し、ビールメーカーの間で熾烈な開発競争が繰り広げられていますが、この競争の理由の一つに酒税の税率が挙げられます。
ビール、発泡酒、第三のビールの350ml缶の酒税額は、それぞれ、77円、46円、28円となり、販売価格の3分の1を占めます。
メーカーは税率の高いビールの隙間を狙った新商品を研究開発し発売しますが、国はその商品に対して税率を上げるというイタチごっこを繰り返しています。
ちなみに、発泡酒は麦芽の比率が50%未満のものを言い、第三のビールは原料に麦芽を一切使わずに、代わりにエンドウや大豆、トウモロコシを使用したものを言います。
同じ350mlでアルコール1%に課される酒税を計算すると、高い順から下記となります。
ビール・・・・・・・ |
15円 |
発泡酒・・・・・・・ |
9円 |
カクテル・・・・・・ |
8円 |
第三のビール・・・・ |
5円 |
焼酎・ウィスキー・・ |
3円 |
日本酒・ワイン・・・ |
2円 |
ビールや発泡酒よりも、日本酒やワイン、焼酎を飲んだ方が酒税負担が少なく酔っ払えそうです。
税収に占める酒税の割合が昔に比べ低くなったとはいえ、1年間の酒税収入は約1兆5千億円になります。普段、家計の節約のため、ビールではなく発泡酒を飲む事を余儀なくされた世間のお父さん達も「この俺の1杯が、この国の子供手当て、いや、この国の財政を支えてるんだ」と言っても過言ではないでしょう。奥様からは無視されても、少なくとも財務省は軽くうなずいてくれるはずです。
色々と細かいことを書きましたが、とりあえず今夜もビールで乾杯したいと思います。
|